以前に親や親戚と話している時に
「よくグレなかったよね。」
という話になったことがあった。
生まれ育った環境がある意味で過酷であったので、グレても仕方がないと思われていたみたい。
なんでだろうな?
とずっと疑問を持っていたのだけれど、その答えが「そうか!」と寝ている時に突然にわかったのだ。
それは、子供の頃に入っていた地域のクラブでの出会いが理由であった。
僕が憧れている先輩のリーダー達は、大学生でとても優しかったのだ。
あんな人になりたいという存在だったのだ。
それに比べてサブリーダーの高校生の先輩たちは、意地悪だし、女子にしか興味がないし、頭も悪かった。
あんな先輩にはなりたくないという見本であったのだ。
さらに大学には進学せずサブリーダーで終わりだったのだ。
学歴で人を判断することは今はないけれど、子供の頃の僕にとっての社会は狭い。
下手をすれば、年上は親と先生だけだ。
所属していたクラブは子供の僕にとっては大きな社会だった。
そこでの縁が僕に大きな学びをもたらした。
グレるのはカッコ悪い。優しい人がカッコ良い。
もしも、グレていてカッコいい先輩がいたら僕の学びは変わっていただろう。
「あんな人になりたい」という憧れが、自分の未来を決めることもある。
さらに僕にとって理想のリーダー像は優しいということもわかった。
意地悪な人も嫌いなのだ。
意地悪な人が嫌いなのは当たり前か・・・いや違うか・・・
あの人たちのことを思い出すとムカついていたんだけど、「こっちの方向じゃないよ」と教えてくれた存在だと思ったら感謝しかないよね。
そして、ダメな人たちばかりではなく、憧れている先輩がいたことが救いだった。
自分にとって何が嫌で、何が好きだという感情はとても大事なことだ。
それが自分が進む方向性を教えてくれる。
子供の頃に決断をしているのだ。
この僕の例は、結果として良かったことだ。
今の自分にとって不都合な選択をしている場合もある。
そんな時は、今いるコミュニティを抜けて、新しいコミュニティに変わるの良いかもしれない。
環境を変えるということだ。
誰と付き合っているかがとても大事なことなのだ。
そして、憧れている人に近くことだ。
本や映像もいいんだけど、実際に会うことが重要だと思っている。
アウトドアへの憧れのことも思い出した。
小4の時に、先輩が焚き火でカレーを作っていた時に、おもむろに腰からナイフを抜いて、飯盒をかきまぜたのだ。
たったそれだけのことなのに40年経った今でも感動は続いている。
もう名前も顔も覚えていない。ナイフだけが記憶に残っている。
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