期待をすると裏切られる。
心理学の名言のひとつだ。
他人に期待する。自分に期待する。
それが叶わない時、人は落胆する。
人は脳内で理想を思い描く。そして現実を体験する。
その差に落胆するのだ。
特に、好意を持っている人に対して課題なる理想を描きやすい。
そう、課題評価をしているのだ。
恋している状態はそれがとても大きい。
あばたもえくぼというものね。
これ、好意を持っている側の問題だったりします。
なぜなら、勝手に期待しているから。
マナー問題も同じなんです。
「こうするはずだ」という思い込みを持っているから。
「〜するべき」「〜するはずだ」「当たり前でしょう」「常識だよね」「最近の若いものは・・・」「これだからにわかは・・・」「そんな人だと思っていなかった」「マナーを知らない人が多くなった」
これは自分の中にある期待から生まれています。
ここで原則に戻ると、期待するから裏切られるのです。
自分の思い通りに世の中は、動いていないということ。
人の数だけ期待があるのです。
家族、親友、仲間、気の会う人・・・同じような期待を持っている人たちなのかもしれません。
この期待は価値観と言ってもいいかもしれません。
同じ価値観を持っている人たちでは問題は起こりづらいです。
仲良くなればなるほど、心理的距離が近くなればなるほど、人は期待を裏切られます。
小さな価値観の違いに傷つく場合もあるのです。
同じ人間なんていないから。みんな違うのです。
大好きだった人も大嫌いになるのは、同じ原理です。
ほとんどの価値観は同じなのに、違う部分が許せなくなってしまうのです。
マナー警察も「こうするべきだ」という期待から生まれています。
そして、この「べき論」から外れていれば攻撃して良いという暗黙知があるのです。
違うものは排除しようというのは人間の本能かもしれません。
社会を作る上でそれで良いのでしょうか?
現実と期待を埋める方法はただひとつ。
自分と相手との対話です。つまりはコミュニケーション。
期待という幻想にとらわれるのではなく、現実を明らかにしていくだけなんです。
話を聞かなければわかりません。話をしなければわからないのです。
- 自分が望んでいることを知ること。
- 自分が望んでいること、相手が望んでいることを対話すること
- 自分の行動を決めること
自分と対話をして、相手と対話をして、自分の行動を選択する。
特に2番目のコミュニケーションが重要なのです。
これは根気が必要な場合もあります。
時間もエネルギーもかかる場合もあります。
人と人がわかり合うためには必要なことかもしれません。
常識だから、これがルールだから、これが当たり前だから、その考え方は楽なんですが、何も解決にはならないのです。
自分の期待は何だろう?
それを明らかにすることが大事かもしれません。
セッションを受けるのもひとつの解決策です。
自分を知ることから始まります。
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