走らないトレランもどうしたら走れるのか?
身体を壊さない歩き方、走り方をどうするのか?
トレランと登山の違いは何か?
そんなことを考えながら昨日の走らないトレラン@奥高尾を歩いてきました。
トレールランナー上田正敏です。
まだ走るのは憧れで、現実はちょっとだけしか走っていませんが。
えぇ、名乗ったもの勝ちです(笑)
歩いていると瞑想状態ではあるものの、暇なのでいろんな思考が浮かんでは消えて行きます。
マラソン × 登山 = トレイルランニング
マラソンはハーフマラソンを制限時間ギリギリで走ったことがあるレベル。
登山は、まぁまぁ小学校から高校までやってきたレベルです。
大学は基礎スキーにはまってスキー場に居候してました。
社会人でオフロードバイクやトライアルをやったりね。
体の感覚を頭で考えるのは大好きなのです。
身体感覚が好きでフィジカルアーツ(身体表現)をかじったりもしたことがあるくらい。
そして、高校生の時には物理が大好きで得意で理系の大学の推薦をもらったり。
頭の中は、物理的に考える癖がついています。
ちなみに生物も子供の頃から好きで、進化論も大好きな分野のひとつです。
今は心のプロフェッショナルなのですが、身体も同じくらいに興味があります。
心身一如という言葉の通り、二つはつながっているからね。
昨年の秋にヒザを痛めて、トレランも休んでいて、春になって再会したら調子が良いのです。
このコンディションを守るために、ケアも大事なんだけど、歩き方を見直したいなと思っていました。
なので、歩きながら、どう歩くのが足に負担がないか、体力がどれくらい持つのか、どうしたら走れるのかを考えているのです。
で、頭に浮かんできたのが進化論です。
単細胞生物→多細胞生物→脊椎動物→魚類→両生類→爬虫類→哺乳類→人類
と進化をしてきたというビッグヒストリーです。
進化論から体の構造を考えると面白いのです。
この写真を見てください。
人間の足です。
ヒザがどこにあるのか?
カカトはどこにあるのか?
わかりますね?
では、こちらは
動物です。何かわかりますね?
馬のヒザはどこにあるでしょう?
馬のカカトはどこにあるでしょう?
僕は子供頃に、馬のヒザが、なぜ反対側に曲がっているのか不思議でした。
前に曲がらないで後ろに曲がる形をしていたから。
折れているんじゃないかと思ったくらいです。
馬のヒザに見えるところは、解剖学的には、カカトなんです。
足に見えるところは、つま先なんです。
蹄は爪なんです。
つまり、最初の人間の足の写真の女性のように、爪先立ちで立っているということなのです。
ちょっとサルサのペアダンスっぽくもありますね。
サルサは女性はヒール履いて、男性はカカトのない靴ですからね。
人と馬を比べると、馬はハイヒールを履いて立っている感じなのです。
これを簡単に書くとこんな感じになります。
これは僕が勘違いしていた図ですね。
こうではなく、どちらもひざと思われるものを伸ばして、人間っぽく描くと
こうです。
4足歩行の動物はつま先立ちなのです。
解剖学的に見て正しく書くと、こうなります。
人間が歩いたり、走ったりする時にバネのように衝撃を吸収するのは、足の付け根である大転子、ひざ、足首です。
主に3つのポイントです。
登山の場合は、足首を固定するようなハイカットの靴を履いて足首が使えなくなるので2つのポイントと考えてもいいかもしれません。
トレランではローカットの靴を履くので3つのポイントと考えるとわかりやすいです。
トレランを初めてふくらはぎの筋肉痛がひどかったのは、足首の関節を使っていたからでしょうね。
4足歩行の動物は、大転子、ひざ、足首、つま先です。
主に4つのポイントです。
関節があるということは、それを動かす筋肉があるということ。
4足歩行の動物のほうが、2足歩行の動物よりも走るのが速いです。
解剖学が大好きな人のためにいうと、足はとても多くの骨で構成されていますので、シンプルに考えるために構造的にだけ考えています。
治療をする人ならこの構造を知るだけでなく、実際の動作もイメージでき使える形で認識することが大事になります。
僕の身体は指が極端に短いのです。
足のみならず手もそうなんです。
そのせいか、足の指を使えていないのは、ずっと前からです。
足の指の力がとても弱くて、いわゆる浮き指になっています。
トレランの途中で靴を脱いで、インナーソールをチェックしたら、母指球である足の指の付け根では地面を踏めていますが、足の指は何も仕事をしていませんでした。
これが、足を痛めたり、走れない原因かと。
4足歩行の動物のように足を使えるようになれば、走れるようになるし、怪我をしない走り方になるんじゃないかと仮説を立てました。
下り坂ではスキーのイメージで走ると走れることに気づきました。
学生の時にやっていたスキーを思い出したのです。
冬になるとスキーの話しかしないくらいスキーにのめりこみました。
どうしたら上手くなれるのか、本を読むだけでなく、実際に滑って確かめていたのです。
それで、わかったことは「理論って実際にでできるまでわからない。」ということ。
できたときに初めて本に書いてあることがわかるということなのです。
さらにいうと、知識だけの人の意見は役に立たず、実際にできている人の意見が役立つということがわかったのです。
自分の身体で実感することが大事なのですね。
それはおいておいて、スキーの時に大切なことを思い出しました。
重心を前にすること、重心を高くすることです。
重心が高いと骨盤や背骨でもショックが吸収されます。
そうすると目線が安定して恐怖心も和らぎます。
で、下り坂で、スキーで学んだ知恵で下り坂を走ってみました。
ヒザへの負担が少ないし走れる。しかもゆっくり歩くよりも楽。
ちょっと感動的でした。
体幹や細かい筋肉を鍛えてバランスを整えるのが大事ですね。
これは今後の課題です。
そのトレーニングも地味にやろうと決めました。
自分で考えて自分で行動する。
楽しいです。
究極の趣味だな。
そして、楽しんでやる趣味ってゆっくりとお金が後から付いてくるのです。
いわゆる一般的な仕事になっていくのです。
これは好きを仕事にするために秘密です。
“物理と進化論から歩き方を考える” への1件の返信