不定期開催の映画deダイアログ。
今回は「ルック・オブ・サイレンス」。
この映画の監督の撮った映画「アクト・オブ・キリング」の続編の位置づけ。
この映画については2つブログを書いています。
インドネシアで起きた事件の加害者側の視点を描いたアクト・オブ・キリング。
被害者側の視点で描いたルック・オブ・サイレンス。
どちらも見る義務があると感じたからだ。
この映画に根底に流れているのは罪悪感。
罪悪感が人間にどのような影響を与え、どのように使うのかが描かれています。
人間は追い込まれると3つの選択を迫られることになる。
だますしかない、盗むしかない、殺すしかない。
これは恐怖の感情から起きる選択です。
その選択の後に起きる罪悪感。
罪悪感を感じて正気でいられるほど人間は図太くはない。
上からの命令、自慢の体系化、直接関与の否定、迷信による思い込み、宗教の利用、見返りや地位の確立、親密さの演出、記憶を封印する。
起きた事実は事実として変わらない。
その事実をどう意味づけるかはいくらでも変えられる。
そう、記憶さえ変えることはできるのだ。
脳科学的には思い出す度に記憶は書き換わると言われています。
人が人を殺すということは禁じ手。
DNAにも刻まれていることではないかと推測しています。
禁じ手を超えるというのは、頭で都合の良い言い訳ができなければ決して行われるものではないのです。
でもね、感情は残るのです。
心は傷ついているのです。
それは被害者だけでなく加害者も同じ。
罪悪感でいっぱいになるのです。
それでは生きていけないので、さらに自己正当化をして心を守ります。
それがこの映画に描かれていることです。
僕がこの映画を見てハッとしたことは別にあるのです。
それは被害者が加害者になるということ。
加害者の罪悪感を逆手にとり被害者が加害者を責めていく。
被害者である主人公が加害者と対峙すればするほど、顔が怖くなっていくのです。
感情は麻痺し、相手を責めることに喜びを感じているように見えるのです。
これが復讐の連鎖につながるのでしょう。
主人公は「加害者に罪を認めさせたい。そのことで赦したい。」ということを言っていた。
僕のメンターから言われた言葉を思い出す。
「許すだって。それは権威者のポジションの人間の言い方だ。
許すことができるのは神のみなんだ。
人は人を許すことはできない。それは対等ではないから。
人ができることは、受け入れることだけなんだよ。」
ということ。
監督がアメリカ生まれということがすごいと思っている。
それは日本からみたら米国は戦勝国。つまり加害者。
監督は加害者側の人間なんだ。
人が亡くなったことに対して米国からの謝罪はない。
米国という国は、ネイティブアメリカンを滅ぼしている。
ネイティブアメリカンはさらに昔マンモスを狩り尽くしてしまった過去がある。
中国では政権が変わる度に敗戦国の人たちは親族皆殺しになっている。
ふと監督のことを調べた。
ナチスからみると被害者の立場の人らしい。
監督もこの映画をとることが癒やしになっているのか復讐になっているのか。
ふとそんなことが頭に浮かぶ。
とあるセラピーではドイツやイスラエルでワークをすると先の戦争での罪悪感問題が必ず浮上する。
そこに縛られて一歩も前に行くことはできなくなっているのだ。
戦争に関わっていない世代にその影響が色濃く残っているのだ。
世代を通じて罪悪感は継承される。
特に秘密にされて隠された罪悪感は消えることなく伝承されるのだ。
この復讐の連鎖を終わらせることはできないのであろうか。
そこに人類の叡智が試されているような気がしています。
この映画の唯一の救いは、お母さんが泣けたこと。
それだけで僕は希望が持てた。
感情を表現すること。そこには光がある。
僕も封印していた三大感情のセラピーを復活させよう。
多くの人の罪悪感を癒やして前に進めた人が多数のプログラムだ。
今この時代にまた必要なものだと確信しています。
■ソース ワークショップ
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自分自身がどんな人間なのかを知り、理想の仕事、理想のパートナーシップ、理想のライフスタイルを手にいれるためのワークショップです。
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