森勝企画「奥多摩の地質と洞穴を凌ぐ」に参加してきた

いつも学びを提供してくれるAXESQUINさんのシノギングイベントに参加してきました。

今回は趣向を変えて講師である森勝さん主導のイベントでした。高校生以来の洞窟探検を味わってきました。これほどまでに小さな穴を這いずる回る経験は初めて。これは自己責任を問われる体験でした。

奥多摩駅からバスに乗り某所で下車。林道を歩いて現地へ向かいます。

そして林道から谷に降りていきます。

石灰石を沢がけずった美しい滝を見て

沢を凌ぎます。

しばらく歩くと、巨大な岩が現れました。

その麓に小さな穴が空いています。どうも、これが、これから入る洞窟のようです。
入れんのか?

何かあった時のために自分を撮影しておかなきゃね。

森勝さんから洞窟のレクチャー。どうも今までの常識は使えないみたい。「背中を使え!」との教えに「えっ?背中を使うってどういうこと?」という反応。これが極意だとこれから知っていくのであった。

次々に人が入っていきます。この狭さ。もちろん洞内も狭いです。

1つ目の穴は撮影なんてしている余裕はありません。でも無事に帰還。このためにamazonで3300円で買ったつなぎが大活躍。わかりずらいですが泥だらけです。

2つ目の洞窟に移動します。

これまた入洞前に自分を撮影。

入ります。

しばし真っ暗闇の世界へ。洞窟の中はかなり涼しいのです。14度くらいだったらしい。

基本的に、このように摩擦を使ってズリズリと洞窟を這い回ります。泥だらけなので滑るのです。クライミングの技術は基本的に使えません。そう、基本的に滑り方が尋常ではないのです。

ほぼ垂直の穴にも降りていきます。摩擦を使うのに一番良い場所は背中なんです。これを洞窟に密着して摩擦を使って降りていきます。

この時に高校生の時の駿台予備校で学んだ物理について思い出していました。「なでこつじゅう」というキーワードです。物体をなでて何かと接触しているところに力が働くという「撫でて」「コツっとぶつかる」と地球上にいれば必ず影響を受ける「重力」です。

原理的には、こんな感じです。背中をどれだけ地面につけて滑らない状態にするのかです。これ垂直な壁を降りる時も同じ考え方です。「摩擦力を使え」ということが「背中を使え」ということなんですね。360度みることが重要なんです。洞窟は凸凹しているのでそれをよく観察して使うのも大事です。

とにかく洞窟に身体をくっつけて滑らないようにするのが基本です。そして身体を少しずつ動かして固定をしていくのです。三点確保と考え方は同じだけれど身体全体を使うのはちょっと違う感じだったんですよね。

平らなところでホッと一息つけます。広い平らな空間は気持ち良いですね。

この洞窟は鍾乳洞です。石灰石が水で削られてできたものです。沢や川が作った洞窟です。10万年〜100万年前くらいにできたそうです。人類誕生の前ですね。なので、地震がきても大丈夫なんです。地質的には安定しているということですね。

人類が巨石や洞窟を御神体にしていた意味もなんかわかりました。胎内めぐりなんかもそうですね。通過儀礼的な役割も洞窟にはあったんだろうなと思います。

洞窟探検おもしろかったです。僕は途中でヤバいと感じてチャレンジしないところもありました。勇気ある撤退です。まぁ、でも入ってしまったものは、出なければなりません。なんとかしなければならないのです。

社会人サークルというものが洞窟にもあり、もちろん山岳会などの山登りにもあります。そこで様々な技術が伝えられているのです。本や動画では学べない学びはリアルな現場にしかないのです。ちょっとしたコツみたいなものは体験したその場で言われなければわからないことばかり。

そんな話は聞いていたんですが、社会人サークルだからこそ死を覚悟する遊びができるのだと。昔から友達ならば危険を犯すことを強いられない。やってもらいたくない。でも仲間だったら共にできるものがあるということなのだそうだ。その気持ちはなんとなくわかる気がしたのでした。

みんな無事に帰還。探検も帰ってくるまでが探検ですね。

探検の怖さも同時に知ることができる貴重な体験でした。これ一般のツアーなんかできないですよね。リスクがあまりにも多すぎるし、経験値がなければできないことでもあります。

イマイチわかりずらいんですが、泥だらけです。きっと子供の頃に水たまりでゴロゴロした時並に泥だらけです。

泥を落とすために沢で選択です。やばいくらいに水が濁ります。ここで予洗いして、家に帰ってからも洗濯です。

いやぁハードな体験だったし、貴重な経験でした。子供の頃にやっていた洞窟は安全第一だったんだなぁと思ったのでした。探検部レベルからはヤバい世界ですね。だからこそ、技術や知恵を学ぶことが大事なのだと痛感しました。

翌日は、切り傷、擦り傷、打ち身、筋肉痛と大変な状態になっております。それだけやったんだなと誇らかな痛みですね。

森勝さんは、子供の頃にしていた裏山遊びと社会人になってからやった洞窟探検をベースとした遊びを伝えてくれているそうです。それがシノギングの基本技術と親和性が高いんですね。森勝さんの根本思想を体験できる貴重な会でした。ありがとうございました。

Axesquinの谷島さん曰く、「これはシノギングではない」というお墨付き企画でした。貴重なイベント有難うございました。

参加者の皆様のナイストライもたくさん見せてくれてありがとうございました。

■主催さんのブログはこちら
https://blog.goo.ne.jp/axesquin/e/7daab0ce6971ac3e38882aaaf18b5dcb

動画


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