いよいよ来週が本番。最後の練習日です。自分で作った作品をブラッシュアップする日でした。本来の練習は午後。午前中からラッパーのフニさんが来てくれて相談にのってくれるとのこと。もちろん、朝イチで行きましたよ。
「ラップとは何か?」という基本的なことから、ビートの乗り方、言葉の使い方、あえてのビートのずらし方など、ワンツーマンで教わるという贅沢な時間。ラッパーの英才教育です(笑)
ラップで、ハンズ・アップをして、上下に手を降る仕草があります。どうも調べると「プチョヘンザ」というものらしい。英語だと”Put your hands up”。これ日本のリズムだとペッタンコ、ペッタンコと餅つきのリズムになります。2拍子ですね。ラップだと単調になるんだそうです。
では、そうするのかというと、手を上下に振るのではなく、円を描くように回すのです。これをすると、拍のところだけでなくどの言葉も聞こえやすくなるんです。粘りが生まれるのです。他の人のを見てたりすると円の動きをするだけで全くラップが変わってしまうのです。急にグルーブがでるというか気持ち良いリズムになるんですよね。
さらに、ヒザを柔らかくしてヒザで音を取ります。これも円を描くようにすると発声が変わりラップが変わるんですよ。どうもラップって身体が一番最初にあるみたいなんです。身体の動きが声になっていくという順番みたいなのです。ついつい口で歌うというか頭で歌というかになりがちなんですが、身体の動きから言葉が生まれるみたいな状態になるのです。これがラップというものなのでしょう。
キング牧師の「アイ・ハブ・ア・ドリーム」という有名な演説はラップですね。これ聴くといつも涙がでちゃうんです。何か心に響くものがあるんです。言葉よりも伝わるのがグルーブであり感情なんです。
フニさんには細かい技まで伝授してもらい、とても良い時間を過ごしました。あと、フニさんが他の人に指導しているのに、混じって一緒にラップをしたのも良かった。他の人の指導ってなぜか自分のスキルアップするんです。しかも共にラップするって楽しいのです。
あとは歌詞を覚えて、8小節で演劇ができるようになるだけです。
で、肝心のワークショップは、MCオジサンの土下座からスタート(笑)今回ゆるくやろうと思っていたのに、フニさんがみんなに合わせたビートを選んでくれていたので、自動的に構成が決まってしまったということ。製作陣が考えられるベストの構成ができあがっちゃったとのことでした。
僕自身は、これで良かったんじゃないかと思うのです。僕ら演者側は材料を提供して、プロの製作陣が料理を提供してくれるみたいな感じがいいと思うんですよね。個人表現ではあるのだけれど、観客がいて成立するものにするって大事なこと。自分だけの想いだけなら1人でやればいいんじゃないかと思ってしまうのです。まぁこれは僕の一意見にすぎません。
でもね、やっぱりね、僕たちに合わせたビートを選んでくれたことが嬉しくて。「マサーのアンサーラップに相応しいビートを選んできました。」と言われたもうそれだけで感動ですよ。みんなのラップにあったビートで歌うと雰囲気がガラッと変わります。こんなにもビートがフローにエモーションに影響があるなんてビックリです。
あとは個人練習の時間があり、マイク練習の時間があり、照明さん音響さんのチェックも含めた全体練習がありました。
ワークショップが終わった後にもマイク練習をしてもいいよということで、多くの人が残ってやってました。でもね、なんかね深刻なんですよ。雰囲気が。ラップって元々は不良文化であり、殴り合い殺し合いよりも「言葉と表現で戦おうぜ」ということから始まったそうです。ラブ&ピースですよ。なので最後にフリースタイルでラップして帰ってきました。
YO YO フニさん ありがとう ラップの腕があがったぜ
YO YO みんなも ありがとう 楽しい時間をすごせたぜ
(中略)
ばーい!ばーい!
いやー気持ちよかった。ビートに合わせて歌う楽しみを知りました。
ふにさん、おじさん、みなさん、学芸のみなさん、ありがとさん!
この発表会のチケットはこちらから。僕らはCプログラムで出演します。
■地域の物語2024シアタートラム
『劇場と地域コミュニティの冒険~みんなイロイロ生きてるぜ!』演劇上演会
“徹底的に個人練習@地域の物語2024ワークショップ「ラップしようぜ!〜コロナの日々をふりかえる」” への2件の返信