高校演劇を観てきた@第34回全国高等学校総合文化祭優秀校東京公演

第34回全国高等学校総合文化祭優秀校東京公演なるものを国立劇場の大劇場で見てきました。普段は日本の伝統芸のための劇場です。そこで演劇などの全国大会の優秀校たちの公演が行われました。

ワークショップデザイナー育成プログラムや世田谷パブリックシアターで、演劇ワークショップを教えてくれた柏木陽さんが指導した都立千早高等学校の「フワフワに未熟」の演劇を見たかったのです。柏木さんの参加者に寄り添う即興的なファシリテーションは天才的だったので一時期は追っかけの如く学ばせていただいていました。

その流れで世田谷パブリックシアター「地域の物語」ワークショップに参加し、舞台に立ち、素人でも作品を作ることができるのだという体験をしました。もちろん舞台に立つ人以外はプロフェッショナルですが。2回目に参加した記録はコチラにあります。

千早高校の演劇部に関しては、今は消えてしまったnoteに柏木さんが演劇部に関わることになったなれそめから全国大会にでるまでの記録を読んでいました。高校演劇界の光と闇が同居しているようなヒリヒリ感に引き込まれて読んでいました。演劇強豪校というわけでもなく、ものすごくやる気があるわけでもなく、青春を演劇にすべて注ぐ感じでもない様子が描かれていました。

それが、全国大会の切符を獲得し、優秀校として表彰されるところまでの奇跡があったんです。特に今年は意外性があることが多かった気がします。例えば、甲子園優勝校の慶應義塾高校とかね。僕には同じような奇跡のように感じたのです。

これはどんな演劇だったのか見なければとチケットをとったのでした。

千早高校っていわゆる商業高校で女子が圧倒的に多いのだそうです。その日常のワチャワチャした感じで楽しげな日常が演じられていきます。ザ・セカンド準優勝のマシンガンズ並のマシンガントークに聞こえました。とにかくテンポがいいのです。全員がマスクをしているんだけど、僕が座っていた1階席端っこの一番奥まで声が届きます。しかもアンプを通さない声なので顔の方向性によっては聞こえづらいのが、雑踏中で聞こえてくるような話のような臨場感がありました。

女子高生の日常の中に時折入っている違和感があるのです。それは彼女たちが直面している問題。何気ない会話の中に社会問題をぶちこんでくる。油断してリラックスして観ていると背筋を正さなくてはいけないような感覚になるくらい切れ味が良い問題提起。人によっては何の問題も感じないであろう言葉。

あれは今この瞬間にしか成立しない芸術なんだなと思うとそれが青春のようにも思えて、なんともいえない感動がありました。奇跡をみるってこんな感じなのかもしれません。そんなことありながらも日常は続いていきます。お見事として言いようがありません。完成度の高さ、演出の巧みさ、それを感じさせない演技。すごいものを観させていただきました。ありがとうございます。

もう一校上演があって、それは全国トップの最優秀賞をとった徳島県立城東高等学校 「21人いる!」。これまた素晴らしかったです。優勝をねらってきっちりとった作品なのではないでしょうか。8月に皇居の隣で戦争を想起させる作品に出会うことは何か大きな意味がありそうな感じがするんですよね。僕ら世代も戦争を知らない子供達であり、さらに時代が進んだ今の子達にも同じような感情が流れていることに驚きを感じたりもしました。テクノロジーは変わるのかもしれないけれど、人間そのものは何も変わっていないんだなと感じるのです。それは良い意味でも悪い意味でも。

演劇というと学芸会のイメージがあるかもしれません。なんともいえなく観ていて恥ずかしい感じになるものと全く違います。東京の小劇場での人気劇団による演劇に引けを全く取りません。映画よりも生身の人間が演じているので、デジタルにはない即興芸術を味わうことができます。実は何事も一期一会であることであり、瞬間の大切さを改めて考えるキッカケになりました。演劇っていいね。

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