人が決めたものは真理ではない

今読んでいる本に

事実と価値について書いてあり、
前者は「What is(あるところのもの)に関する言明」であり、
後者は「What ought to be(あるべきもの)に関する言明」である。

ある事柄Xに対して
前者は「What X is(Xは何であるか)」を語っており、
後者は「What X ought to be(Xは何であるべきか)」を語っている。

例えば、①「人間は平等である」は事実に関する言明、②「人間は平等であるべきだ」は価値に関する言明で、いわゆる「価値判断」ということになる。

竹内晴雄著 経済倫理学のすすめ

と書かれていた。

僕ら心理セラピストはクライアントが持つ価値判断を大事にする。
その人が持っている価値は何かということだ。

それは事実ではない可能性がある。
もちろんクライアントさんは事実だと信じ込んでいる場合があるのだ。

「認知の歪み」なんて専門用語があります。

平和であるべきだ。

これは99%の人が同意してくれると思う。

平和である。

これは人によって感じ方が違う。

平和とは何かを定義することができれば、事実かどうか判断できる。

仮に戦争がない状態が平和だとしたら、少なくとも第二次世界大戦以降に地球上に戦争がない時はない。
この事実からすると、平和ではないのだ。

みんな平和であるべきだ、いじめはないべきだ、平等であるべきだ。

これは価値判断であり、現実は違うということなんです。

僕らの世代は「戦争反対。絶対にダメだ。」と教育されてきた。
でも、実際は全く違う現実を見させられてきた。

「絶対にダメ」という呪縛があり、深く戦争について考えることを許されていないのだ。

あるワークショップで、「では、戦争して良い状況って、どんな時ですか?」という大きなテーマを投げられたことがある。

頭が混乱したことを覚えています。
完全に考えることを放棄させられていることに唖然としました。

僕は祈ることしかできませんが、しっかりと考えていくテーマであると思っています。

心理学を学んでいると、「正しい・間違っている」で物事を語れないからね。
これは対立を生み出す思考法だから。

神社によく立っている言葉、
世界人類が平和でありますように。
これは人類の願いでありビジョンであり言霊なんだなと改めて思いました。

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