土中環境を整えれば、枯れ沢は復活し蛍はやってくるのか?

高尾の北にある恩方の森に行ってきました。
ここには、土中環境を整えながら林業をしている人たちがいるのです。

日本のほとんどの山は、自然に作られた「森」ではなく、人間が作った「杜」である。
そして本来の「杜」は、神社などの神聖な場所を指している。
漢字を見るとこの「杜」という字は、「木」と「土」からできている。
人間が「土」を造り、その上に「木」を育ている場所が「杜」なのです。

実際に、古道や古墳は、土の中に炭や枝などの有機物を意図的に入れて、菌糸が土の中に縦横無尽に空気と水の道を作り、植物が菌糸を利用して根を張ることで、構造物を強くしているという。

そんな考え方を取り入れた「枯れ沢復活&ホタルを飛ばす会」に参加しています。

僕のビジョン

この会は、山に手を入れて整備すれば、枯れた沢に水が戻り、蛍が戻ってくると考えています。

今の僕が未来を想像してみると、蛍が飛ぶイメージが湧いてこないんです。

いや、飛ぶには飛ぶと思うのですが、蛍の繁殖地にはならないんじゃないかと。
なぜなら、この辺りの古地図や航空写真を見ていて、大きな沢になっていないから。
ただ、もっと時代を遡り、江戸時代とかそれ以前には水が流れていたかもしれない。

さらに言えば、この山の裏には採石業があって山が削られていたり、全伐された禿山があったり、トンネルも掘られてもいます。この影響も大きいです。

ただ、この枯れ沢流域の土中環境が整ったら水が流れるかもしれない。
ここの土を造ることで、苔や草や木が、風や鳥に運ばれて芽生えて杜ができていく。
その時に沢が復活すれば、日本中の里山に希望の火が灯るんじゃないかと思うんですよね。

僕がこの杜を想像してでてきたイメージが、教育としての杜なんです。
大学のような研究と教育が行われる場なんです。

アカデミックとは、それぞれのプロが自分で仮説を立てて検証し、それを周りと分かち合うことだと思うのです。
プロ同士が対話という切磋琢磨をして、人間の叡智を高め合うものだと思っています。

杜を通じて人間の持つ叡智を高め合うアカデミックな場所、そんなイメージが湧いてきたのです。

そのために蛍の会で何をすればいいのか?

勝手に提案をするのですが、僕が必要だと思うのはリーダーです。
今、主催の方は知識も経験もあり信頼できる方です。
ただ、手足が足りなくなっているのが現状です。

森の手入れ、しがらみ作り、マウンド作り、道作り、階段作り、炭作りなどの作業がありますが、そこにそれぞれの専門性を入れた指導ができるようになれば面白いなと。

例えば、本職が鍼灸師の方だったら「森のツボを見つけ方・手入れの仕方」なんてものがあっても面白いかもしれません。
本職が猟師の方だったら「獣に学ぶ道の作り方」とかも面白そう。
ハイカーの方の「道がない山の歩き方」なんかもできそうです。

しがらみ班の方はこちら、道づくり班の方はこちらとか、参加者がやりたい作業をやるためのリーダーがいて班分けができても良いですね。

それぞれのリーダー達が情報を共有するような研究会があったり。

作業班と炊き出し班があっても良いですね。
ジェンダーレスで、女性が山に入り、男性が飯を炊くのも面白そう。
もちろんその逆だったり、混合があったり。

楽しそうな人たちが集まってきて飛んでいるんです(笑)

そんな面白そうなイメージが湧いてきました。

僕の頭に浮かんでいるのは「この杜に来ると笑顔になる」そんなことだったりしています。
自然に触れることで人は元気になるのです。
そして、人とも触れあい刺激を受けることで成長していくのです。

土が木を育て、木が人を育てる、そして人が土を育てる。

循環が起きてますね(笑)

そんなことを想像した1日でした。

今日の活動

  • 焼き杭の材料を集める
  • 以前に道づくりのための土留のためのしがらみ視察(機能してました!)
  • 焚き火
  • 焼き杭作り
  • サツマイモを焼き、団子を焼き、かりんとうを焼く
  • お抹茶をいただく
  • 植樹した木のプレート作り
  • プレートの設置

充実してました。ありがとうございます。


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