父と息子という視点から権威との葛藤について、前回書きました。
娘の場合はどうなのか?
そんな質問をいただきました。
もちろん、女性の権威との葛藤もあります。
ただ、これは男性の権威との葛藤よりももっと複雑になっていきます。
女性と母親の葛藤もあるんです。
これは権威との葛藤というよりも幸せの葛藤であることが多いです。
男性は社会の象徴とみるのに対して、女性は家庭の象徴とみます。
家庭とは個人的な幸せと豊かさにつながっています。
母娘の関係性を癒すことは、幸せになることにつながっています。
女性の権威との葛藤に戻しましょう。
現代は女性も社会進出しています。それが普通のことになってきました。
ここ数十年のことです。
ところが、日本でもちょっと昔を考えると男性は外、女性は内ということが常識でした。
まだ、日本の社会における女性の社会進出は、きびしいと言われています。
社会で活躍するために女性を捨てて男性の役割を演じていることも多いのです。
女性の権威の葛藤は、男女という水平的な葛藤と親子の垂直的な葛藤の2つを抱えることになります。
日本語の特質も女性の社会進出を妨げていると言われています。
日本語は上下関係の言葉であり、方向性があります。
しかも何かを指示する言葉で女性から男性に話す言葉がないと言っている方もいます。
なので、対話をするには、難しい言語なのだそうです。
この話は、平田オリザ著「わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か」の一読をお勧めします。
日本語もさらに進化する必要があるのですね。(言語は正しい言葉があるのではなく、常に変化し続けるものです。)
個人のテーマでもあり、社会のテーマでもあるのが女性の権威との葛藤なのです。
ここでも大切になるのは、戦うのではなく、コミュニケーションが鍵となります。
それと自己イメージも大切な要素になってきます。
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