聞くことが楽しくなるカウンセリング講座講師の上田正敏です。
聞くことは簡単そうに見えて実はとても奥の深いこと。
聞くことができると今まで見ていた世界が変わります。
プロの心理セラピストとして現場で活用している技術からあり方まで100%お伝えしていきます。
この連載もすぐに終わるのではないかと思ったら、すでに10回目を迎えてしまいました。
書いているうちに僕自身のセッションのネタばらしをしているようで、とても恥ずかしい気持ちもでてきました。
これからの時代は秘密がなくすべてをオープンにすることが大事なのかなと思っています。
すべてオープンにしてもそこに秘密が生まれます。
オープン・シークレットという言葉好きで、オープンにしてもそれは決して奪われるものではないのです。
すべてをオープンにして分かち合って、それでも伝えられないもの。
最後に残ったものが僕の才能であり宝物でありオリジナリティなのです。
さて、講座に戻りましょう。
カウンセリングの基本は聞くということです。
基本の基本は受動的な聞き方のようにみせた能動的な聞き方です。
さらに能動的に質問することがあります。
それは聞き手が聞きたいことを質問するのではありません。
これは試験にでるところです(笑)
話し手の話したいことを明確化するために質問をするのです。
人は自分が話したいことを全部わかって話しているわけではありません。
話しながら頭を整理しているのです。
そして、自分の口からでた言葉を自分で聞いて「あぁ、そうか」と理解することもあるのです。
では、どんな質問が聞き手として効果的か。
今、話している話をクリアにすることがポイントになります。
それには2つの方向性があります。
ひとつは、イメージを具体的にするようなハッキリさせる左脳的アプローチ。
もうひとつは、思考が凝り固まってしまったものをほぐして広げていく右脳的なアプローチです。
あくまでも話し手さん主体です。
話し手さんの思考を整理しやすいように、話しやすいように聞き手は質問をします。
イメージとしては、カウンセリングで話し手と聞き手でひとつの絵を完成させる感じ。
話し手が話したことは、全体像のイメージを話す人には、細部の細かいところがわかるように質問します。
細部にこだわって話す人には、全体像がどんなものかを質問します。
この質問の方向性は全く反対です。
細部を聞いて具体化していくのか、全体を聞いて抽象化していくのかという違いがあります。
ぼんやりしている場合は現実をハッキリさせることで明確になることがあります。
現実を 事細かに説明するだけでなく、どう感じたかを話すことで明確になることもあるのです。
左脳的アプローチは、
太郎くん「世界を平和にしたいんだよね」
次郎くん「そうなんだ。どうなっていたら世界は平和なの?」
太郎くん「戦争がなくなることだね。」
次郎くん「戦争がなくなることなんだ。今身の回りに戦争はあるの?」
太郎くん「それはないんだけどね。」
次郎くん「えぇ。」
太郎くん 「あぁ、両親がよくケンカしてたし、奥さんともケンカしてるわ。」
次郎くん「ケンカしているんだ。」
太郎くん「身の回りの人がケンカしていない平和な状態にしたんだ。」
次郎くん「それが望んでいることなんだね。」
というものです。世界平和。あまりにも大きすぎて具体的ではありません。
戦争も今の日本では起きていないので、きっと何かが具体的なものがあるはずなのです。
頭の中のイメージではなく、具体的に体験していることがあるのです。
なので自分に関係あることで何かあるのか質問をしてみました。
等身大のテーマにすると見えてくることがあります。
右脳的なアプローチの例は
太郎くん「結婚さえできれば幸せになれるんだよな」
次郎くん「なれるんだ。」
太郎くん「そう!それ以外に問題は何もないんだよ。」
次郎くん「ないんだね。誰か結婚したい人いるの?」
太郎くん「花子ちゃん。」
次郎くん「花子ちゃんとはどんな関係なの?」
太郎くん「ふられちゃったんだよ・・・」
次郎くん「そうなんだ。」
太郎くん「花子ちゃんと結婚さえできることができれば幸せになれるんだ。」
次郎くん「そう感じているんだね。」
太郎くん「俺はなんて不幸な男なんだ。」
次郎くん「そう感じているんだね。何をしている時が幸せなの?」
太郎くん「えっ?」
次郎くん「好きなことは何かないのかなぁと思って」
太郎くん「サッカーが好きなんだよ。もう見ているだけで最高な気分になれるんだ。」
次郎くん「最高な気分なんだね」
太郎くん「幸せなんだよ。」
次郎くん「幸せなんだ。」
太郎くん「あっ!」
すごく長くなりそうなんで途中ショートカットしました。
あまり良い例ではないかもしれません。
何かに執着していると周りが見えなくなります。
木を見て森を見ずという盲目的な状態になっている時には、そこから抜ける質問をしたりします。
視野を広げるような質問です。
この例の場合、「花子ちゃんのどんなところが好きだったの?」と質問をしてもいいですね。
どこが好きだったのかがわかれば、その好きな要素を持った人が他にいるかもしれないということがわかるかもしれません。
花子ちゃんだけが太郎くんを幸せにする人とは限らないのです。
まぁ、男性はね、恋愛をひきづる場合あるよね。
女性は「はい次」と潔さを感じる時が多々あります。
パートナーシップ論はまたいつか。
絵をイメージしながら、質問をしてみましょう。
細部に焦点が当たっている人には全体像がわかるような質問を、全体に焦点があたっている人は細部について質問をしてみる。
そして絵を完成させていくと話し手の理解がググッと深まります。
もうひとつ、質問をする時に大事にしていることがありました。
それは物語です。
次回は、物語を聞くということを語ります。
■ソース ワークショップ
好きなことを仕事にし、好きなパートナーと共にいて、好きなライフスタイルを送るためのワークショップです。
ワクワクという自分だけが持つ才能であり個性を見つけていきます。
自分自身がどんな人間なのかを知り、それを人生に活かす方法を学びます。
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■個人セッション
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