結論から言えば、むちゃくちゃ深くて面白いワークショップでした。一般教養として多くの人が知っておくべきことが、たくさん詰まっていました。演劇とは楽しく人間を理解していく道具としても優秀です。プロの俳優さんたちの演劇に感動し、素人さんたちの演技に爆笑し、ワークショップの説明の小芝居に驚き、演劇って見るだけでなくやることが大事なんだなと思った次第で。
鴻上さんとの出会いを考えると大学時代につきあっていた彼女が第三舞台の大ファンだったり、セラピーを学んでいる時にあなたの魅力を演出するちょっとしたヒントを速攻で買い、最近ではアエラの人生相談が僕の周りで評判になったりと会いたい人のひとりでした。
ネットでこのオープンワークショップに出会い速攻で申し込みをしました。こういうのって、ご縁ですね。
ワークショップは2日間で、身体や声のワークから始まりました。そして、3人組で1つのシーン演じるワークで終わりました。
このワークショップの面白いところは、あちこちで同時多発的に演劇が立ち現れるのです。鴻上さんは説明のみならず演じながら教えてくれるのでわかりやすいのです。本では手に入らない現場だからこそ伝わる内容ですね。演劇とは身体性を持つからこそ、理解が遅いことも興味深いのです。たくさんのヒントを与えてもらい、あとは自分で探求していく。この探求も一生遊べるくらいのボリューム感です。一般論から個別論にしていくことが身体性なのかもしれません。
印象的だったのは、「上手な演技とは何か?」というところ。ナチュラルな感情と意識的な表現が重なったところが上手な演技だということです。ナチュラルな感情とは自分が感じること。意識的な表現とは考えることです。右脳と左脳みたいな感じです。芸術性と技術性みたいな。
俳優さんたちの演技をみていると、記号になっている演技があるのです。怒りとはこう演じるものだ、喜びとはこう演じるものだみたいなことです。表現の癖というものらしいです。普段から自己アピールをする時に無意識に使っている手段なのかもしれません。この辺りはセラピスト目線では超興味深いところです。だって、自分の振る舞いが相手に影響を与えるからなんです。相手の反応を自分の振る舞いが引き出しているということです。これがわかれば人生を変えることができるくらいに大きなことなんですよね。
で、記号の演技。これが面白くないのです。心は動かされません。上手いとは思うのです。でもつまらないのです。飽きちゃうというか。
で、逆に僕ら素人さんの演技って面白かったりするのです。特に年齢を重ねている人たち。人生経験が豊かな人たちは、その人が持つ経験の重奏性が演じる時に表現されて面白いと感じるのです。意識的な表現はできないかもしれないが、ナチュラルな感情が表現されていると面白いのですよね。
現役ベテラン俳優さんは、ナチュラルな感情と意識的な表現のバランスが良かったです。ほんと面白い。ただただ尊敬しかありませんでした。
演劇って観るよりも演じた方が絶対に面白いです。インプットとアウトプットのバランスが悪い典型的なものなのかもしれません。このバランスが良いことは話すことです。聞いたことと話すことはバランスがとれていると言われています。演劇をたくさんみたら、自分でも演じてみることです。これね、不思議と気持ちが良いのです。経験の追体験だったり、自分の新しい可能性が見えたり、癒されたり、様々なことが起こります。
現実世界ですら演じているとも言えるのです。本音100%で生きている人なんていません。相手から周りから様々なことを忖度して表現しています。本音と建前があるのです。その葛藤がドラマとして最高に面白かったりするのです。
内容を整理しながらブログを書きたいのですが、これ生涯で1回だけしか受けられないスペシャルなワークショップなんです。未知の体験を邪魔する野暮なことはやめましょう。
響いた言葉と気づきを書いて終わりにします。
初日
- 身体は自分で地味に探っていく必要がある。これは時間が必要。頭では理解できるが体の理解のスピードは遅い
- 毎日少しでいいから基礎トレーニング(呼吸と共鳴)
- 他人に聞いたことは「ふーん」で終わる。自分で探求する
- 周りの人たちを観察すること。他人がわかると自分がわかるようになる
- 一流の役者さんはモノマネが上手い。それは観察力。
- 持って生まれた才能が違うので、自分なりの流儀を持つことが必要
- 黒板をスマホで撮って理解できるのか?ノートを書くことに意味があるのではないか。わかった気になる危険性。
- 自分の表現の癖を知ろう
- 美男美女の俳優が消えていくのは自分が見られることしか考えていないから。周りを観察できるのか、それを表現できるのか。
- 自意識をいかに消すのか。身体に戻ること。呼吸で重心を下げること。
- 役とは人間の可能性である
- 否定は演じられない。すべてが肯定である。
2日目
- 演劇はセリフが決まっているアドリブ
- 心の旅は長い方が良い
- 演技は相手の反応から読み取るしかない
- 実感の中に真実がある
- 心が動けば動くほど面白い
- 演技は自分の可能性のひとつ
- 道徳では人は動かない
- 建前(テキスト)と本音(サブテキスト)がある。
- セリフ劇と独白の2つの連続性にドラマがあった
- 言葉に感情を入れる
- 上手い役者は、予想を裏切り期待に応える
- 本音と建前にドラマが生まれる
- エンパシーは共感する必要はない。相手の立場に立つこと
- 自己PRは自分で作るもの。「あなたともっと話したい」と相手に思ってもらえるか
ここで、学んだことをどうやってみんなに伝えようかなと考えています。これは僕にとってワクワクでしかありません。伝えたら喜んでる人たちの顔が浮かびます。
■フリースタイル・コンテンツ紹介
■個人セッション
潜在意識を探り、過去を癒し、今の行動を変え、理想の未来を手にいれます
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