おじぃさんは、山に芝刈りに行きました。
この時代の山は宝の山でした。
「芝」とは「枝」のこと。暖をとったり、飯を炊いたりするのに使われた薪ということです。
落ち枝や木にひっかかった枝を拾うことで山が自然と整備されていました。
だからこそ、山には光が入って、春には山菜、秋にはキノコ、植物も動物も多様性がある里山だったのです。
それが今では人の手が入らず放置されることで、山が荒れ果てています。
山が荒れていると土砂崩れなどが起きやすく、それを防止するためにコンクリートで固めることで一時的には良いのだけれどさらに土砂崩れが起きやすい環境になるのだそうです。
昔ながらのやり方で、山の手入れをしている枯れ沢復活&ホタルを飛ばす会に参加してきました。
昔ながらのやり方とは、コンクリートを使わず山にある材料だけで、山の手入れをしていく造作です。
そう、山にある材料とは木と土と石を使って手を入れていく。
もしも、このやり方が未来に否定されたとしても、ただ土に還っていくだけです。
この関係で本を読みました。
「自然って何だろうか」
人は自然をどのように見てきたのか、キリスト教の自然観にはじまり、自然保護がなぜ生まれて、どのように発展してきたのかの歴史が書かれています。
今現在、大きく分けると、自然に手を入れずそのままにしておく派と、自然に対して積極的に人間が介入していく派にわかれています。
僕が楽しんでいるハイキングは、ロングトレールの基礎を作ったジョン・ミューアーの影響を色濃く受けていて、手つかずの自然景観を保護して後世に伝えることが目的となっています。つまり人の手が入るのは必要最低限という考え方。
「リーブ・ノー・トレース」という足跡以外は残さないという考え方が一般的です。
来た時よりも美しくとかね。
ところが、里山を手入れする活動は、土中環境の影響を色濃く受けています。
人間が自然に手を入れることで豊かな自然を作ってきた。
だからこそ、自然に人間の手を入れることは重要であり、そのことで多様性のある森を作っていこうという考え方になっています。
ただ、その技は古からある技法を使っていこうという考え方。
その両者の間に立ってバランスよく俯瞰しているのが「自然って何だろうか」にインタビューとして収録されている坂田昌子さんです。
彼女は高尾に住み、ホタルの会で手を入れている山も見てくれています。
共感するんですよね。
付け加えておくと、一番多いのは、重機を使ってコンクリートで山や川を固めるものが戦後一番多いです。ダム、砂防ダム、堤防であったり。これは自然保護の観点よりも防災が優先される工事です。社会問題にもなっているのが現状です。これが良いのか悪いのか僕には判断できませんが、見た目は美しくないんですよね・・・
僕自身の考え方は、人間も自然の一部。
政治や宗教も自然。
人間の集合意識が引き起こしていると考えています。
人間も自然の一部なので、自然に介入することも自然なこと。
今までの人類もそうだったと思うんだよね。
僕は山の中で気持ちよく過ごしたいだけ。
そのために荒れている山よりも人間の手が入っている山が好き。
人工物を作るのは手を入れすぎなので、昔ながらの伝統的な技法が好き。
山の中にあるコンクリートを使ったものって美しくないんだもの。
社会活動というよりも個人活動をしていると僕は思っています。
どんな世界も持続しているし、起きることが起きるだけというあり方です。
自分の感覚を研ぎ澄まし、この感覚に従って生きていきたいな。
自分自身に正直にいるって一番ステキ生き方だと思っています。
そんなことを山を通じて考えていました。
国の対策
意外といろいろと対策を練っているのがこの資料からもわかりますね。
自然に対する学びが深まります。
今日の山造作
焼き杭を使った階段作りと作業道作り。
お昼ご飯には、ご飯を炊きました。炊き立てのご飯には納豆と卵が最高。
お抹茶を立ててもらったり、お返しにエスプレッソを入れたりして充実した活動でした。
蛍の会で、もっと木を切ったり、しがらみを作ったり、作業に没頭したいな。
やっぱり、自分が自由に実験できる山が欲しいな。
南の斜面で、広葉樹があって、ハンモックと焚き火が楽しめる山。
気が良いところをもっと気をよくしたいな。
その前にハンモックを持って山に泊まりにいこう。
山の手入れをしている人たちに自然観について話を聴いてみたいな。
それぞれがそれぞれの想いを持っているから。
リーダーだけが持っているわけじゃないし、その人が語る言葉に意味があるから。
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